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家猫化プロジェクト:「カショーでいい?」


「名前を決めなきゃね。」
「仮称でいいよね。」
「そうか。カショーでいいんだ。」
「そうよ。」
「じゃ、カショーで決まりだ。」
「えっ?」

というわけで「カショー」君ということになりました。
でも、なんか姓みたいです。
アンリ・カショーなんて………。
カショーがアンリ・ミショーみたいなシュールレアリストでないといいのですが………。



11月3日朝


 前日の夕食後、部屋でまったりしていたとき、息子が外で雨戸を閉め出したら、その音に驚いて外に飛f出そうとしたのですが、あいにく入ってきたガラス戸は閉められていました。急いで開けたのですが、パニックになったらしく、翌日の朝はガラス戸の近くを離れません。

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11月3日夜


 昼に室内でおやつをやって機嫌を取り、夕食後もおやつで機嫌を取っていたら、やっと部屋の奥に入ってくるようになりました。
 私の足元でおやつを食べています。

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11月4日


義母の部屋のガラス戸のわずかな隙間から入ってきてのんびり日向ぼっこです。ときどきおやつをもらいます。

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 日中はわが家にいる時間が多くなってきましたが、夜はどこかに行ってしまいます。
 夜も家にいるようにと、庇の下に3種類の寝床を作ってみましたが入って寝てくれません。
 暖かなふかふかのベッドや、寒さをしのげるようにカーペットを敷いた箱型の小屋も用意しましたが見向きもしません。
 昼は、最初につくった段ボールの箱に入って寝ています。

 寒くなってきたので、ガラス戸を開けっぱなしにするわけにはいかないので、息子が専用出入口を作ると言って寸法を測り始めました。




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家猫化プロジェクト:緊張しつつ眠ってみる!?


10月18日


 外で食べていた食事を、家の中で食べるかどうか試してみました。ガラス戸から70cmほどのところに器を置いてガラス戸を20cmほど開けていると、おそるおそる入ってきて食べ始めました。
 朝食後、時々やってきてはガラス戸に張りつくようになりました。

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10月22日


 ガラス戸からさらに奥の方に餌入れを置きましたが、躊躇なく入ってくるようになりました。この時は義母のリハビリタイムで、義母、理学療法士さん、妻、私の4人が居間にいてざわついていましたが、落ち着いて食べていました。

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10月25日朝


 ガラス戸から2mの場所でも平気です。この時は私一人だけが居間にいましたが、食事が終わってから私には近づかないようにしながら居間の探索を始めました。

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10月25日夜


 朝と同じように食事が終わってから居間を歩き回り、義母の部屋に入ったりしていましたが、最後には居間のまん中で目をつむって落ち着いてしまいました。この時、左手の台所に妻、右手のパソコンに息子、手前に私という配置で、ほぼその中央で休んでいます。

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 場所には慣れたようですが、人間にはまだまだです。自分からは2m程度しか人間には近づきません。ガラス戸越しには平気なのですが、顔を近づけるとシャーっと威嚇します。先は長そうです。




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家猫化プロジェクト:チャトラがやってきた


 犬がいなくなった家に野良猫がやってくるようになりました。何匹か来るのですが、近ごろは若いチャトラの牡猫が頻繁に現れます。
 人慣れしていなくて、完璧な野良猫です。たまに餌をやったりしますが、いっそのこと、すっかり馴らして家猫にしてしまおうということになりました(家犬がいなくなって、みんな寂しいのです)。



9月5日


 硝子戸の隙間から笹かまぼこをあげてみました。おそるおそる近づいてきます。しばらく躊躇っていましたが、私の手から直接食べました。

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 笹かまぼこを私の手から直接食べたことに気をよくして、次の日もう一度やったら、私の手から叩き落そうとしたのか、爪を立てた前足でざっくりやられて、3か所から血が出てきました。それ以来、スキー用の厚い手袋をしてやっています。



9月10日


 濡れ縁で寝ていることがあるので、妻が段ボール箱でベッドを作ると、それで寝るようになりました。ただし、安心して眠れる場所が他にあるらしく、夜はどこかに行ってしまいます。朝には必ず顔を出して、昼はそのまま寝ていたり、どこかへ行ったりと定まっていません。

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9月27日


 ガラス戸を開けると家に入りたそうな雰囲気なので、家の中に笹かまぼこを置いて誘ってみました。上半身は入ってくるのですが、なかなか踏ん切りがつきません。諦めて私の顔を見て切なそうな顔をしているので、ガラス戸の近くに笹かまぼこを移しました。

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10月8日


二週間ほど過ぎたころ、ガラス戸から50cmほどのところに餌を置いて、私は台所の方に隠れていると、おそるおそる入ってきて餌を食べた後、室内の探索が始まりました。居間を横切って玄関の方から階段下あたりまで探検してきました。最後は、台所にいる私に気づきましたが、私が動き出すまで室内を楽しんでいました。

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10月16日


 一週間ほど前にようやくキャットフードを買ってきました。ガラス戸の前で催促しています。餌をやり始めたころは、私の顔を見ると「シャーッ」と威嚇していましたが、いまは完璧な「猫撫で声」です。餌入れは、イオの遺品です。
 さて、これからどうなることやら。

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114歳の日々:ちょっとお疲れモードの敬老の日

 今日は敬老の日、午前9時に郡和子仙台市長が来宅され、お祝いをしていただきました。今日の時点で、世界で5番目、日本で3番目の長寿ということがウィキペデイアに出ていました。

 大勢の取材陣に緊張しっぱなしだったためか、それとも朝食後で眠くなったせいか、いつにもましてとっても無口で、お祝いの堤焼の大皿を贈られたときに2度ほど「ありがとう」と口にしただけでした。

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 午後からは、町内会のお二人の副会長さんがお花を持ってお祝いに来てくださいました。昨年までは町内会長さんがお出でくださっていましたが、今年から私が会長を引き継いだので、とても面はゆい感じでお二人をお迎えしました。

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イオのアルバムから:「最後から2番目の恋?」

【この記事は5年前に別のブログに投稿したものの再掲です】


 『最後から二番目の恋』というテレビドラマがあった。ちらっとしか見たことはないが、いいタイトルだと思った。老いたひとりが恋をしたとして、それを最後の恋と考えるよりも、最後から2番目の恋として未来にある余地、ある場所を残しておく方がずっと良い。
 昨年の9月、イオは12才になった。十分な年齢である。富岡多恵子の詩にこういうのがある。

  犬の一年はヒトの七年とか八年とか言われています
  茶色の犬は生まれて二年の間に
  わたしの十五,六年を行きました
  わたしはハタチすぎから今日まで
  茶色の犬の二年分ぐらいしか生きなかったのです

               富岡多恵子「年齢」部分 [1]

 7年としたら、イオは84才相当ということになる。犬に関する本では犬の1年が人間の4年ほどに相当するという説があって、そうであれば、ほぼ50才相当である。上の詩にはもちろん文学的誇張があるのだが、いずれにしても犬は駆け足で生を過ぎてゆく。
 だが、現在のイオは若い牡犬に夢中である。昨年あたりから見かけるようになったバロンという名の8才も年下のボーダーコリーである。
 イオにも私にもボーダーコリー経験はほとんどない。唯一の例は、ボーダーコリー2匹とミニチュアダックスを連れ歩いているご夫婦と出会うことである。この3匹はイオを見つけると遠くから吠えまくるので、たぶんイオも私もボーダーコリーの性格をそんなものと考えていた(たぶん、誤解なのだが)。後でバロンの飼い主さんに聞いた話では、そのボーダーコリーはしつけの学校でバロンと一緒だったのだが、バロンとも「天敵同士」のように仲が悪いのだという。

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飼い主さんに気を遣いながらバロンに駆け寄るイオ。 (2012/3/11) 

 昨年くらいからバロンと出会うようになり、そのたびにイオが落ち着かなくなるのだった。ボーダーコリーのイメージが良くなかったこともあって、イオは嫌がっているのではないかと思って避けるようにしていたのだが、どうも様子がおかしい。イオがしきりに鼻を鳴らすのである。そばに行きたいということらしいので、おそるおそる近づいて挨拶をすると、イオは大はしゃぎでバロンに絡みつくのだった。
 イオは、遠くからバロンを眺めては恋い焦がれていたらしい。その年でそんなにはしゃぐのか、と飼い主が恥ずかしくなるほどの興奮ぶりなのだ。バロンの飼い主さんが、イオの年齢を聞いて「げんきですねぇ」と驚いて(たぶん、あきれて)いた。

  年々に滅びて且つは鮮しき花の原型はわがうちにあり
                      中条ふみ子 [2]

 誰かを恋するに年齢は関係ないか、咲くべき花の原型はずっとイオの心の内にあったのだ、などと思い直した。それからはせめてもの飼い主のつとめとして、バロンと出会える確率の高い散歩コースと時間帯を選ぶようにしているのである。

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ゆったりとした態度でバロンも相手をしてくれる。 (2012/3/11)

 バロンという犬は、イオと私のなかにあったボーダーコリー観を一変させた。じつに穏やかな性格の犬で、はじめはまとわりつくイオにずいぶんと戸惑っていたが、静かに相手をしてくれるようになった。どっちが年上か分からないのである。
 まだ1才にもならないキャバリアや黒シバの子犬とも出会うのだが、バロンは丁寧に相手をしているのである。イオといえば、若いときのように子犬とじゃれ合うということはなくなって、まとわりつく子犬から逃げ回るばかりなのだ。恋をするほど若いのか、子犬の相手が面倒になるほど老いたのか、よくわからない。
 イオは、リードを離せる場所ではスィッチが入ったように駆け回ることもあるのだが、散歩の途中で歩きたくないという素振りを見せることが多くなった。飼い主としてはどの程度の運動量が適切なのか、迷っている状態である。
  立ち止まって、もう嫌だね、という表情をしたときは、遠くを見て「おっ、バロンだ」と言うととたんに張り切って歩き出す。もちろん、バロンと会った後、しばらくの間は溌溂として元気に歩くのだが、長くは続かない。
 2、3才の頃、サブちゃんという牡犬と激しく興奮して転げ回ったが、バロンとも同じように遊びたいと思っているらしい。夢中になりすぎてサブちゃんに激突してしまい、ふられてしまったことを忘れたのか。イオよりも年老いた飼い主は、12才になったのだから静かな大人の恋はどうですか、などと余計なことを考えてしまう。

   交りは淡く淡くと思へども火腫れ戻りてくたりと坐る
                      河野裕子 [3]

 [1] 『富岡多恵子集1』(筑摩書房 1999年)p.414。
 [2] 『現代歌人文庫4 中条ふみ子歌集』(国文社 1981年)p. 38。
 [3] 河野裕子『歌集 家』(短歌研究社 2000年)p.39。




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プロフィール

小野寺秀也

Author:小野寺秀也
山歩き、アユ釣り、ヤマメ釣り、山菜採り、茸狩り、花いじり、読書、美術館巡り、街歩き、などが趣味。加えて、犬と遊ぶこと、ぼんやりしているのも趣味の一つです。最近は、原発事故による放射能汚染で魚、山菜、茸は諦めています。

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